2013年3月26日火曜日

ライフサイクルについて

商品にはライフサイクルがありますよね。
そしてサービスも商品であります。

人のマインドセットは変わる。
これ、普遍的だと思います。

”商品のライフサイクルは、マインドセットに左右される”
と言えます。

アパレルデザイナーはデザイン力が商品で、ライフサイクルから逃れられない。
世の中の大きな意味でのマインドセットに支配されている。

なんて言いうと、過ぎているでしょうか。


世の中が脳天気に浮かれはじめてくる危険。

でも、私たちはその存在自体が商品で、
ライフサイクルの波に生きていることを忘れてはならない。
と思う昨今です。

2013年3月25日月曜日

”安全保障”について

中国人は「何を考えているのか分からない」「理解できない」「信用してはいけない」etc...
良く耳にする台詞です。
本人たちでさえ、そう言うんですから間違いないと思います。


疑問:
でもそこで疑問が生じます。
不信任のうえに、商売は成り立つのでしょうか?
私達は 「商売=信用」と教えられてきました。

このままでは、づっと通じ合えない構造 ではないのか?
単純にそう、思えてならなかった。


キーワードは”安全保障”:
中国人の振る舞いの原点をつきつめてゆくと、最後にここにたどり着く。
歴史を振り返ると、安全保障に多額のコストをかけてきた事実が残されています。
村を外敵から防護する城壁や万里の長城を象徴とする目に見える建造物。
儒教、血縁ネットワークも突き詰めると”安全保障”に帰結します。



処方箋:
戦略的連携 ”義”という考え方。
義兄弟の ”義”ですね。
何らかの「統一性」でもって目的を達成しようとすること。
それには外敵と戦い、組織を繁栄に導く強い力が必要になる。

それが「あなたの強みは何ですか?」の問いになる
自然と「大きな声で話す」ようになる。
「自己主張が強い」と 日本人に言われるようになる。
歴史を都合で捻じ曲げる。
etc...
全てが”安全保障”に繋がってゆくんだ。


ところで
ブランドマネージャーにとっての戦略的連携とは何だろう?
いつも頭の片隅に置くように心がけています。そして、

現場に落とし込んでみる。

仮説を持って試行錯誤する。

今はそれしか無いと思っています。

2013年3月23日土曜日

”強み”について

「あなたの強みは何ですか?」
思いがけない言葉に少し驚いた。

誰から言われたと思います?
中国アパレルのデザイン室チーフから。
私にとっての初仕事(中国内販)でした。

この話し、ここだけを切り取って聞くと、様々な意見が出てくるんだろうなと想像します。
解釈の角度を変えてこのことを考え直してみると、
思いがけないヒントが出てきました。

キーワードは、
「連携」と「支配」。

社会学によると、
「連携」は、”縁”によって形成されるもので、血縁、地縁などに根差したネットワーク、繋がり。
「支配」は、一部のエリートによる統治システムや戦略。

前者は、三国志における”桃園の義”がイメージしやすいと思います。
後者は、”情報統制の歴史”情報格差でシステムの安定を図っている現実から伺えます。

詳細・関連はバッサリと省略します。

そして当初の話に戻ります。

「あなたの強みは何ですか?」
☛
「連携」構造における私の強みは・・・
「支配」構造における私の強みは・・・

デザイナーの目線で考えること。
これが本当に重要。

そして自分なりに出した答えの、その上に、
サービス(商品)の具現化を試みること。

日本の商習慣とは違い、中国アパレルは何事も短期決戦です。
デザイナーは”効率の高い強みづくり”で備えねばなりません。


自戒の念を込めてメモる

2013年3月22日金曜日

”統一性”について考える

これからの時代、様々な意味でキツくなってくるだろうと思います。
アパレル業界に絞って言うと、国外を含め競争相手が増えた結果 ”競争激化・死闘”が本格化します。(景気好転の気配に気をよくされている中恐縮です)

処方箋は何?
答えはもう分かっているんだ
”頭を良くしなければ、勝てない”
ただのそれだけ。

デザイナーとして ”どう生きて行くのか?”
この命題は、日本人としてどう生きてゆくのか?という意味でもあります。

それが僕たちの置かれている状況であると考えています。


行動で示せ:
先陣を切って、海外で勝負してきた人達がいます。
一部の勇気ある先輩たち、また希望に満ち満ちた後輩たち。
私も昨年から海外へ頻繁に出かけるようになりました。
そこで見た光景とは、
決して華やかなものではありません。
時間の長短を無視すれば、ほとんどの日本人デザイナーが打ちひしがれているようにさえ見えます。


頭で分かってはいるけれど:
新規チャレンジなんて、国内でもそう簡単に物事は運ばない。
「世の中そんな甘くない」なんて言葉は、
イヤと言うほど身に染みているはずなのに、

どうしてだろう?

何か得たいの知れない社会の慣習や常識、人々の思考の枠組みや関係性があって、
それらが、日本人には(日本人にさえ)分からない。
理解の範囲を完全に超えている。。。
思考の枠組み自体ことなっていて、”ものさし”が無い。

悶々とする。


希望の光:
キーワードはたった3つ。
「社会科学」、「知」、そして「義」の構築。
1.社会科学(=エートス)
2.知(=情報力)
3.義(=実績)

統一性を理解し、味方につけ、自己の武器とする(なる)。
これが”頭を良くしなければ、勝てない”の意味であります。

2013年3月18日月曜日

デザイナーの価値の所在

現在の勝ち組と言われるアパレルのシステムは、
現象とシンクロするクロックで回ってきた。

その手段としてのツイッターやフェイスブックがあった。

いっぽうで新聞や雑誌などの活字には、タイムラグがある。
タイムラグがあることは重要だ。
なぜなら、人のマインドセットは時間が経てば変わるから。

そこに、デザイナーがプロとして力を発揮する場があると思います。
タイムラグが生まれ、人のマインドセットが変わったときの”差異”が批評になる。
現象とシンクロした状態で意見を述べるのは、単なるうわ言・戯言でしかない。

このことをアパレルデザイナーは理解しておかなければならないと思う。

自分も同じように現象とシンクロして、右に行ったり左に行ったり、ブレてはならない。
”決して情報に左右されることなかれ”
それは情報を否定してしまう ということでは無く、”情報を使いこなせ”ということと考えます。

アパレルは商売ですから、大衆に支持され購買してもらわねばなりません。
一部のエリートを除いて、情報の速度で顧客をリードすることはどんどん難しくなって来たと思う。
リアルクローズは、リアリティをいかに新鮮な情報として魅せるか?が勝負だとすると、
創造的アパレル(クリエイション志向型)は、”デザイナーの解釈”の入った、もう一段たかい情報として見てあげないといけない。
それにはタイムラグが必要だし、リアルクローズとの差別化にもなる。


これが最近わたくしの思うこと です。

2013年3月15日金曜日

スエットファッション@”バナマル”スタイル・JP

[レディス]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い


(・∀・)ノ゛
スエットルックに注目します。
カラーは”ホワイト”。
象徴シルエットは、女はハイウエストのショートボトム、男はスリムパンツ。
トップスは体を包み込む様なゆったりサイズのスエット。
2013年春のトレンドテーマ ”スーパーミニマル” をストリート解釈したものであると受け取ります。

またワールドトレンド(コレクショントレンド)とは別に、原宿ローカルトレンドとして
”バナル80s”というテーマが別途浮上しております。

原宿に見られるスエットルックは、これら2つがミックスされた”バナマル”スタイルと命名しておきます。
バナルとミニマルの造語ですね。




写真1:男「チャンピオンのXXL スエット」
ブラックスリムパンツとゆったりスエットのシルエットコーディネート。
ちょっとスポーティー・モードな雰囲気がポイントですね。





写真2:女「BOYの白スエット」
”BOY”というロゴの入ったベースボールキャップやスエットがちらほらと確認できます。
ハイウエストのデニムショーツと合わせたボーイッシュなルック。
スポーツソックスを合わせてスポーツミックスとしている点もポイントであります。
もっと言えば、キャップを被ったり、黒サングラスをするとさらに雰囲気が出ると思います。




 

写真3:女「アディダスの白スエット」
”シンプロロゴやワンポイント等の白スエットでXXLサイズ”というのがひとつの目安。
こちらはボトムに合繊プリント素材の柔らかなショーツを合わせて、ガーリーに仕上げています。
ソックスもブロッキングデザインになっていて、スポーツ感覚で連動されているようです。





写真4:女「キャラクタースエット」
上記の3人とは異質のアプローチ。
2000年代半ばころまで存在していたファッションにおける「キャラクターブーム」の派生物と理解します。
いわゆるキャラクターファッションの、オールドスタイルであります。
これも”バナマル”スタイルに分類できると思います。

2013年3月14日木曜日

2013秋に繋がる「ライダーズジャケット」考察

[レディス]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い


(・∀・)ノ゛
商品企画に携わる人達にとって、
2012年冬の羽織り・最終トレンドは何か?興味のあるところでしょう。
その解として、気温が上がる前、15度以下の時点で撮影したリアリティをメモしておきます。

今回採り上げるのは「ライダーズジャケット」。
男女ともに見られたアイテムです。





写真1:男 ゆるいライダーズルック。
80s'的ボーイッシュな感覚がポイント。
後ろ姿が分かり易いのですが、モノトーンのブロッキング・コーディネートが良いと思います。
キャップ、黒サングラス、スポーツSOX、バスケットシューズ。




写真2:男 ちょとモードなライダーズルック。
こちらもモノトーン・コーディネート。
インナーとアウターの切り替え連動がさせたコーディネートがミソだね。




写真3:女 ロリータライダーズ。
ソフトロリータ的感覚のルックをハーフの女の子が着ている姿が面白い。
ベビードールシルエットのワンピース、スカート裾からちら見せるチュール、ニーハイ、そして真逆に位置する
ライダーズジャケットのテイストミックス。





 
写真4:女 花ワンピライダーズ。
ごく普通の女の子。こちらもテイストミックスですが、春の柄ワンピースと、春のキャップで冬ルックを更新している点を切り取って見ると、
ライダーズジャケットの2013年秋、再浮上を予感します。





写真5:女 クールライダーズ。
こちらもモノトーンコーディネート。フィットボトムシルエットでちょっとだけモード感覚。
ショート&ショートのレングス・コーディネート。
ところで、大きなニットスヌードも冬の最終トレンドでしたね。



 

2013年3月13日水曜日

ストリート流 BIGでPOPなスタイル

 
[レディス・メンズ]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い

(・∀・)ノ゛

”色柄の復活”は2013年のトレンドのひとつ。

トラッド、アイビー、アウトドアー、モード、、、様々なファッションタイプに色柄の復活現象を確認することができます。

さて今回は、ローカル色の強いストリート流POPスタイルをチェックします。



 


写真1:「アメコミプリント・ワンピース」
80年代インスピレーションの枠で”POPアート”が数年間、低空飛行を続けてきました。そして2013年春、ようやく超日陰的な存在から日陰的存在に上ってきたいう感覚がします。
例えるなら”土の中に居て、ようやく地表に出られたと思ったら、夜でした(ちくしょう)”。決してマジョリティ(多数派)では無いという意味あいにおいてです。





写真2:「くちびるコーッディネート」
こちらも”POPアート”の範囲。ミリタリー(MA-1)とPOPを組み合わせた女の子の姿は、
戦争と平和、または人間の欲望そのものを表現しているようにさえ見えます。





写真3:「ビッグシルエット-1」
”スーパーミニマル”を2013春のストリート流に解釈すると、こうなる。の見本。
カラーTシャツ重ね着、トロピカルな色柄のバスケットボールショーツ、
そしてリュック、スニカー、キャップの、スポーティ3点小物セット。




 
写真4:「ビッグシルエット-2」
滲んでぼやけて抽象化されたビッグジャケット。
ルーズなシルエットのパンツをクロップド丈で合わせています。
Tシャツの裾をパンツにタックインしている点にも衝撃を受けました。





写真5:「ビッグシルエット-3」
こちらはスポーツジャージーを採用している点に注目します。
”スポーツ”は2013春のコレクショントレンドでもあります。

2013年3月12日火曜日

2013春のセットアップスーツ考察

[メンズ]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い

(・∀・)ノ゛
昨シーズンのトレンド”セットアップスーツ”が2013年春、リニューアルされています。
昨年と違うのは、「色柄」「丈」。
「色柄」は、ファッションのカラー化に対応した形で、セットアップルックにもにもカラーが採用されます。
またパターン(柄)トレンドに目をやると、幾何柄が鮮度あります。
柄ボトム考察のレポートにも記載しましたが、柄バリエーションを求めるなら「オプティカル」
「アニマル」となります。
「丈」は、パンツ丈はクロップドからハーフ丈・ショート丈へと変化し、
トップスは7分丈から5分、半袖が登場しそうです。
 
 

 
 

2013年3月11日月曜日

2013春・柄スカート考察

[レディス]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い

(・∀・)ノ゛
2013年ボトムトレンドレポートとして、前回”春の柄パンツ”をレポートしました。
今回は”柄スカート”です。
パンツでは「コラージュ」「アニマル」「オプティカル」の3大柄テーマがありました。
スカートの柄はどうか?
「ジオメトリック」に注目します。
今回は4名から3タイプの柄(オパターン)を採り上げてみます。
ストライプ、ボーダー、幾何の3柄。
ストリートにおける春立ち上がり実態情報としてメモしておきます。

 
 

2013年3月8日金曜日

2013春の柄パンツ考察

[メンズ]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い


(・∀・)ノ゛
柄パンツが拡大しております。
男女ともに見られる傾向で、レディスにおいては昨シーズンからの継続であります。
よって”メンズの柄パンツ化”に情報的価値があると理解してください。
レディスに関しては、”柄スカート化”現象というのがあり、別の機会のレポートとします。

さて今回は男5、女4の柄パンツを取り上げてみました。
(本当はもっと居ますが取り損ねました。記憶のフリルムに残っております)


柄域について:
鮮度が高いのは「コラージュ」「アニマル」「オプティカル」。
「コラージュ」は、写真のコラージュでPOPアート感覚であります。
「アニマル」は2013秋冬のコレクショントレンドで、各メゾンからの提案がありました。
(バーバリー、ベルサーチ、ルイビトン、サンローランなど、ビッグネームに確認)

「オプティカル」はストライプ柄が斬新。
その他は、チェック、フラワーと続きます。
パンツシルエットについて:
レディスはスーパーレギンス。
メンズはスーパースリムがファッションマニア系で、サルエル系が良い。
 
 
 
 

 
 
 

 
 
 

2013年3月7日木曜日

春のヘアスタイル”かりあげくん”に注目だ!

[メンズ]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 11℃
2013年3月06日(水)
★★★★
流行鮮度:高い

(・∀・)ノ゛
ウエーブヘアが上昇傾向にあるようです。
そして”かりあげ”もいいみたい。
両方を合わせた欲張りなヘアスタイルが”ソフトソバージュ+かりあげ”です。
ファッションマニア層を中心に見られるようになりました。
これが2013年春のヘア・トレンド。




写真左:
シルエットが面白い。
ショート&ボリュームのブルゾンと”かりあげくん”。
この組み合わせは80年代のいつかに一世風靡したスタイルですね。
スタジャンやMA-1などのショートブルゾンは2012年秋冬に浮上し、2013年春夏コレクションで多くのメゾンから提案されていましたっけ。





写真右:
芸術的な2ブロックの”かりあげくん”。
ヘアスタイルも見事ですが、ファッションも見事でした。
白のタートルネックのインナーに、細身でW前立てのトレンチコート。


2013年3月1日金曜日

チャンキースヌードに注目

[レディス]トレンドチェック
撮影:原宿 晴れ 8℃
2013年2月23日(土)
★★★★
流行鮮度:高い

(・∀・)ノ゛

”ビッグカラー”は「スーパーミニマリズム」テーマを背景に拡大傾向にあるディティールトレンドと考えます。またビッグカラーの表現方法には2通りあり、小物で作るビッグカラーシルエットと、アイテムのデザインで表現するビッグカラーです。
今回のテーマは前者で、とりわけ”スヌード”にスポットを当てます。


現在のホットなスヌードは、ローゲージニットの”チャンキースヌード”であります。
4タイプを取り上げました。


写真1:ニットスヌード。
ブラックでまとめたワンカラーコーディネートに1点、パープルをアクセントで取り入れた着こなし方。
スヌードはコーディネートトレンドの枠に沿った、新鮮アイテムとして価値があります。


写真2:ニットスヌード。
テイスト差を超えた広がりを見せているスヌード。写真はロックミックス。



写真3:ニットスヌード。
既にマジョリティ層(多数派)と見られる人物の、一部にも採用が見られます。



写真4:ニットスヌード。
スプリングコートとスヌードの組み合わせは、この時期にベストマッチしている様に見えます。