2013年9月21日土曜日

東京・秋の先取り -ビッグシルエット-

(・∀・)ノ゛
ビッグシルエットが拡大しています。そもそもビッグシルエット・トレンドは、
2013年のコレクショントレンド「バスケットボールショーツ」を出発点とします。
東京ストリートでは、コレクションとは関係なく、随分前からファッションマニア層で支持されてきました。
ビッグシルエットは、現在メジャー化の入口にあって、また一方でシルエットの転換期と交差しています。


 
 
 
 
[メンズ]秋のトレンドチェック
期間:2013年9月10~17日
 母数:200
対象:アーリーマジョリティ

2013年9月20日金曜日

東京・秋の先取り -スポーツミックス-



 (・∀・)ノ゛
「スポーツミックス」は2013年春のコレクショントレンドでした。
ストリートではレディスの一部で確認していましたが、それ程おおきなトレンドにはなっていません。
そしてその大枠はメンズも同様です。
さて、秋(9月)になって、「スポーツミックス」スタイルに多少変化が現れはじめています。
”大きなナンバープリント”のカットソーが集団と見て取れる様になりました。
これは、ビッグシルエット・ルックの拡大とリンクしているようです。
今後の広がりに注目。



[メンズ]秋のトレンドチェック
期間:2013年9月10~17日
 母数:200
対象:アーリーマジョリティ



2013年9月19日木曜日

東京・秋の先取り -ジャケット- 2013/09/19




(・∀・)ノ゛
秋の先取りアイテムとして、ジャケットに注目します。
ジャケットルックは30度を切る日が出た頃から見られる傾向です。
この時期は、「夏と秋の端境期スタイル」である点が特徴。
ハーフパンツとジャケットを合わせたルックが象徴的ですね。
カジュアル系ショップの店頭では、
軽いカットソー地のジャケットをカーディガンのように羽織るスタイルが多く提案されています。
が、ストリートでは、比較的かちりめのクラシックタイプのジャケットをカジュアルに着こなしたタイプがファッション層に見られました。


[メンズ]秋のトレンドチェック
期間:2013年9月10~17日
 母数:200
対象:アーリーマジョリティ

2013年9月12日木曜日

【イオンの中国戦略】


2013/9/4付 繊研新聞 1面
「イオンの中国事業」 より


概略:
2015年までは基盤固め
2016年からドミナント(集中出店)
2020年売上目標 4兆円

現状:
出店数58 2013年7月20日時点 香港含
出店エリア 広東省、山東省、北京、天津
標準売り場面積 7、500㎡規模

2015年までの方針:
標準売り場面積 15,000㎡規模のGMS開発と運営
モールとGMSの一体運営のしくみ構築
2014年4月 蘇州に次代モデル1号店
イオントップバリュチャイナが中国事業のMD一元管理を担うとの予測

抜粋転載終了
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私見:

中国アパレルODM実務から見る将来の姿
 私はディレクターとして中国の大手アパレル デザイン部門等に訪問し、商談を重ね、彼等のやり方を教えてもらいました。
そこで得た経験 教訓は何ものにも代えがたいものとなるんだろうな・・とおぼろげに感じつつ毎日を生きています。

まだ人に語れることなどなにも有りませんが、
 商品企画実務者の立場で思うことは、中国の仕事は単に仕入先の1社としてでなく、もっと深く内部に組み込まれるような関係の構築が何よりも重要であるという事です。
 経営層にデザインのシステムを提案し、デザイン部門の人的協力を取り付ける。
これを実現することはほとんど奇跡に近いと言われます。が、目指さねばなりません。

 記事の最後、「イオントップバリュチャイナが中国事業のMD一元管理を担うとの予測・・」の一文が目に留まりました。
 私にも様々な困難が想像できます。

 企業文化も競争ルールも個人の価値観も、何から何まで日本とは違う環境下でありますが、
でも1つだけ共通することがあります。

 顧客にとって、何よりも大切なのは商品そのものだ ということ。デザインで結果を出すということ。
デザイナーは評価を追及し、マネージャーは利益を追及する、あたりまえの構図です。
 結局のところ、それ以外に考えられない。

 商品が店頭に並ぶまでに、本当に様々なハードルがあり1つ1つクリアして行かねばなりません。
でも、最後は商品力であると考えたい。
だからこそ、私は自分の役割りとしてマーケティングを大切にするのです。


【バロックジャパンの中国戦略】


2013/8/14付 繊研新聞 1面
「アジアのリーディングカンパニー目指す」より

概略:
2010年秋中国進出開始
日本資本では政治的リスクが高く、現地資本を入れないと事業が進まないと判断。
香港上表の大手婦人靴小売りチェーン 百麗国際(ベルインターナショナル)がバロックジャパンリミテッドの株式31.96%を保有。
CDHランウェイインベストメント(ファンド)の23%と合わせて、
資本の過半数を中国系とすることで中国展開にアクセル。


現状:
出店数58 2013年8月時点 22
出店エリア 上海 北京など
標準売り場面積 不明

北京ジョイシティ店は月商3000万円を記録。
一通りの検証が完了したと判断。大量出店に踏み切る。

●ZARAの様なドミナント戦略実現のために
コスト構造(原材料調達、生産、物流)
純利益率13% ベルのコスト構造を取り込む

●大量出店のためのインフラ が不足
当初年間100店のペースで出店し、3年後加速
将来数千店舗まで拡大

●市場に合ったリアルクローズのブランドを共同開発
「アズール・バイ・マウジーの中国版」の開発を想定

転載終了
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私見:
ポイントは「相互補完」。

中国でのインフラが乏しい日本企業が
中国国内にインフラを持つ企業と組むことで相互補完を目指す。

自社の得手不得手を理解し、相手の得手不得手も理解する。
100戦危うからず・・・古くからの教えですね。

さて、
デザインの現場にも、同じことが言えそうです。
 相互補完なんだと思います。
 正確に言うと、経営層と商品企画部の間には大きくて高い壁があり、
 薄皮1枚で繋がっている・・・という現実が中国には(にも)あるようです。

 日本と決定的に違うのは、中国にはプロのデザイナーが少ないということ、そして
彼等 彼女等は企業に定着しないということ。
その現実に対して、経営層の危機意識が非常に高い。
 中国には専門性を持つ人的資源が希少であるという問題意識があります。
いっぽう日本では「君らの代わりはいくらでもおる」という意識が強いのではないでしょうか。

 実際はどうでしょう。
 今後世界で戦うためには、強い発信、メッセージでもって人々を牽引するパワーが必須だと思います。そのときこそ、言語や文化、商売の壁を乗り越えることのできる、強いプロの力 こそが必要なんだと思っています。


もう一度、
 「相互補完」「自社の得手不得手を理解し、相手の得手不得手も理解する。」と心の中で唱えてみる。
そうすると、自ずと自身のやるべきことが極めて明快に見えてくるんじゃないかって思うんですよね。

2013年9月11日水曜日

上海ストア視察【 Metersbonwe 】

 
 
 
 メタスボンウェは上海訪問時に必ず視察する店のひとつ。
中国全土に300店舗ほどあり、深セン証券取引所に上場しています。
フロア1~5階までを売り場が占めています。
1.2階がレディス、3.4階がメンズ、5階がアウトレット(セール会場)

全体感としては、2013年 秋の店頭に入れ替わり最中で、
晩夏ものと秋ものが50%づつ混じっているイメージ。
この日もまさに秋用の什器入れ替えや商品搬入がされている最中でした。



 
 今回のトピックは、1階入り口にダウンジャケットの提案が大きく面積を取って成されていたこと。もちろん、他ブランドにはこのようなMDは確認できませんでした。
 
 
 
メンズフロアは3階がビジネス、エレガンスカテゴリ-。4階がカジュアルカテゴリー。
 
 
 
 
3階エスカ上ったところ。エレガントなモード&ロックなテイストが提案されていました。
 
 
 
 
 
ビジネスライン
 
 
ジャケットルック、上衿の狭い配色衿がトレンドです。
 
 
 
 
 
 
 
 
4階フロア内のMDP。カジュアルカテゴリー。
アウトドアーなテイストでまとめられています。この手の商品って売れるかなあ?という印象あり。
 
 
 
以上

2013年9月9日月曜日

【中国・都市の等級 について】



「上海は1級都市で、杭州は2級都市である・・・」
中国でマーケットの話をする際に必ず出てくるのが都市の等級です。
でもこの等級、人によって中身が多少異なっている現実に気が付きました。

等級とは格付けで、上下・優劣の順位を表すもの。
でもこの等級は何をもってして、決まっているのだろう?
素朴な疑問から検索してみたところ、まずは2つの意味があるんですね。

●行政視点からの格付け
●商業・消費視点からの格付け
この2つを比較してみると、少し内容が違っていたんです。
人によって中身が異なっていた理由は、ここにあるようです。


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以下、転載 (ソース:【BR】中国の都市ランキング及び等級)
開始
●行政視点からの格付け
直轄市、副省級市、省会市(省都市)、地級市、県級市の順

『直轄市』最高位。省と同格の一級行政区画のこと。
 北京市、上海市、重慶市、天津市 の4都市。
『副省級市』地方自治体の一種。重要な地級市で大幅な自主権が与えられる。
 武漢、厦門、広州、瀋陽、西安、済南、長春、寧波、深セン、広州、成都、青島、ハルビン、南京、杭州、の15都市。
『省会市』行政区分としての省の政府の所在する都市。
『地級市』地方行政単位であり、地区、自治州、盟と共に二級行政単位で構成。
『県級市』行政区画の単位で「県」と同じ区分にある市。


●商業・消費視点からの格付け
『一線都市』:消費人口が多く、消費力がもっとも高い。
 上海、北京、天津、広州、深セン、武漢、南京、瀋陽、西安、杭州など。
『二線都市』:地方の中核都市。
 青島、長沙、合肥、南昌、長春、寧波、済南など。
『三線都市』:二線都市以外の地級市のほとんど。
 経済の発展により、例外もたくさん出てきている。例えば、地級市と言われる蘇州の消費力は一線都市に引けを取らない。
『四線都市』:ランク外の多くの県級市。
 呼び名は定着していないが、やはり、例外がある。蘇州市の傘下にある昆山市は二線都市に迫る消費力を見せている。


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転載終了



さて、冒頭の
「上海は1級都市で、杭州は2級都市である・・・」
に戻ってみます。

「行政視点からの格付け」からみると、杭州は『副省級市』に位置しています。(第2等級と見る)
「商業・消費視点からの格付け」からみると、杭州は『一線都市』であります。(第1等級と見る)

なるほどそういうことか。
都市ランキングはマーケティングの基礎情報ですから、
人口や金額具体的数字も含め、自分で調べ直して正確に理解しておくことが大切ですね。

2013年9月5日木曜日

ボーイッシュルック(上海トレンド調査)

[レディス]トレンドチェック
2013/07/24(水)・26(金)上海スナップ (港匯広場)
24(水)39度 はれ 17:30~18:00
26(金)40度 はれ 16:00~17:00






(・∀・)ノ゛<大><太>
上海にもボーイッシュルックが存在するのかい?
そのように感じられた方、いらっしゃいますね。
例えば、サロペットの女子、黒ベストの女子。
現地ではこのルックはファッション層に該当します。
そして少数派であります。
もちろん、ボーイッシュルック=ファッションという短絡的構造ではありません。
念の為、ファッション層では無いボーイッシュルックも掲載しておきます。
(Tシャツ+ショーパンx2名)
Tシャツ+ショーパンというアイテムコーデは夏の定番的ルックであります。
が、ここで取り上げるのはシルエットが違います。
女性的(レディス)タイプではなく、男子児童的(ボーイズ)。
あらかじめ、このような区分けをしておくと理解の助けくらいには成るかもしれませんね。
モードベースやアメカジベース、トラッド、パンク・・・etc
東京の様な多彩なボーイッシュルックはありません。
(正確に言うと、超マイナーファッションに見えてしまいます)




2013年9月4日水曜日

Tシャツトレンド考察(上海トレンド調査)

[レディス]トレンドチェック
2013/07/24(水)・26(金)上海スナップ (港匯広場)
24(水)39度 はれ 17:30~18:00
26(金)40度 はれ 16:00~17:00




Tシャツは、上海女子の夏の定番アイテム。
傾向をキャッチしておくことは大切であります。
今回は写真とともに簡単なグラフを使ってファッション層全体におけるTシャツトレンドを俯瞰してみます。


シルエットは、ビッグシルエットが登場。一方でベーシック型も依然多く、両者が共存しています。
比率は、ビッグシルエット系が44%、ノーマルシルエット系が56%でした。

 
 
 
 
 
ディティール面での目新しさは、「フレンチ袖」、「切り替え」。
衿はラウンドネック系が95%。良く見るとラウンドの形状が個々少しづつ異なっています。
丸の大小、ややボート気味、ややUネック気味など。
これは趣向性と見ることができるかもしれないと思いました。継続チェックします。

パターン(柄)を切り口に、
切り替えを含んだ無地系、ボーダー系、幾何系(ドット、星)、ロゴ系、写真使い、キャラクター系、分類不能の7項目で分類してみると以下の結果となりました。
無地系     8%
ボーダー系   29%
幾何系     8%
ロゴ系     16%
写真使い    8%
キャラクター系 8%
分類不能    23%

 
 
 


柄トレンドに関しては、集中型ではなく、分散型であると言えそうです。
日本の様な群がるような分かり易いトレンドでは無く、個人主義を前提とした分かりにくいトレンドが存在しているのかもしれません。
中国トレンドを広く捉えるには、もっともっと母数が必要でしょう。
広く捉える必要があるのかどうかさえ、まだ良く分かりませんが。。。


まとめますと、
シルエットはトレンド系とコンサバ系の2タイプに分かれ、
ディティールにはトレンドと、趣向性の様なものが存在する。
しかし、柄には個々でバラツキがあり明快なトレンド性は確認できなかった。




2013年9月3日火曜日

柄パンツは希少?(上海トレンド調査)

[メンズ]トレンドチェック
2013/07/24(水)・26(金)上海スナップ (港匯広場)
24(水)39度 はれ 17:30~18:00
26(金)40度 はれ 16:00~17:00



 
 
(・∀・)ノ゛
2013年夏、東京では柄ボトムは徐々に広がり大きな波となりました。
8月頃には2014年に繋がる新しい柄域も出現しています。
しかし上海では、希少であります。そのような状況の中「柄パンツ」のテーマで写真を抽出してみました。
幾何プリント、ぼかし染め風、マドラスチェック風、ボーダー。
随分と東京トレンドとは異なるようです。
今回の調査では、柄パンツと無地パンツの比率は 83:17 。
 
 
 

 
注釈として、これはファッション層における柄パンツ比率の値です。
観測地におけるファッション層の絶対数は少なく、実際の体感値はもっと低い。
 
 
 
 
 
 
追記:
”メンズの柄パンツは中国ではあまり売れない”
仕事先の中国アパレルで何度か聞いた言葉であります。
言語・文化の壁、状況の違いなど、諸条件がありますから、
そのまま額面通りに受け取ることは出来ないかもしれません。
さて、いつもの場所でリサーチをしていましたら、
ファッション層と見られる数人に柄パンツが確認できました。
日本に帰って来て写真を編集していると、「これがファッション層?」と
自分でも疑問を感じることが良く有ります。現場で見て感じ取る感覚と、日本で見て感じる感覚には大きな乖離があることに、我ながら驚かされます。
そして、今回の1件もそう。
この写真の人達は、ファッション層であります。
そういう目線でもって、柄パンツの動向を見守ってゆこうと思います。
これは中国でアパレルビジネスを行ってゆくうえでとても重要な事なのです。
この作業はファッションスナップではなくマーケティングです。
調査分析、仮説立案、商品化、販売と、一連の作業の中でいちばん最初に行う情報収集過程です。
 
 
 
 

2013年9月2日月曜日

上海モール視察【 龍の夢(中山公園)】

2013.08.27(火)12:00~
「龍の夢」も上海訪問時に必ず視察するモールのひとつ。
週末の集客はすさまじく、日本のブランドもいくつか入居しています。
ここでは簡易ながら、日本ブランドの入店客数を毎回カウントしています。
お客さんの数を数えてメモする。それを何度も繰り返し、入店客数の推移で人気を推測しようというものです。
数字は偶然瞬間風速ではありますが、自分の中では実感のこもった情報となっています。

 【earth music & ecology】 中国語を話す女の子2人組み。リアルターゲットでしょうきっと。
 
アイコンを大きく打ち出す姿勢はオープン時から変わらず。
 
【collect point】 メンズ側からの構図。この施設の日系ではユニクロの次に店舗面積がおおきい。
 
【Dip Drops】 イメージは悪くない。客数が伸びるために何が必要だろうか?を考えてみる。。。
 
【moussy】この見え方、ユーザー実態と乖離幅が大きすぎる気がしました。さじ加減の”具合を図る”しくみを現地で持つこと。これは私の今抱える課題であります。
 
 
 
 
今回の結果:
earth 客数3
コレクト 客数 9
ディップ 0
マウジー 0


ユニクロ 未計測
客数は任意時間の瞬間値。
平日の昼間で館全体的に客数は落ちついていた。


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追伸:
地下鉄のホームに液晶ビジョンが設置されていました。


 
 
 
 
情報の内容は、広告やニュースなどの映像、路線情報、運行状況など。音声あり。
日本ではこのような光景を見た記憶が無かったものでメモしておきます。




あと、
妊婦に座席を譲った若者がいました。このような光景を見たのは4回目です。
今年に入って6度目の上海で4回の座席譲渡の光景。
出張回数で座席譲渡を割ると66%の確率。
社会道徳に変化が?