2014年12月29日月曜日

2014年総括

2014年、私の心の中に大きく残ったと同時に来年に向けての方向性を決定づけた2つの出来事を総括として残します。
おそらく他のクリエイターや企画開発畑の方々にも何かの折りにご参考として頂けるのではないかと思うと同時に、私自身のための議事録とする事が目的です。


2014年総括:
1.「海外での挑戦」
2.「国内回帰」
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1.「海外での挑戦」:


数年間中国現地アパレルに対し、日本人デザイナーとして商品開発の仕事に関わってきました。
ビッグピクチャをベースに進められる案件の多くが空虚なものであるという現実を構造的に理解し、
その上で、ある会社に深く入り込んで行きました。しかし私の思い描いていた結果は得られませんでした。
たくさんの仲間が去り、人生の転換を迎え、悩み苦しみました。
この件をきっかけに私は国内回帰せざるを得なくなりました。






2.「国内回帰」:



「ストリートからイノベーションの芽を拾い上げ商品企画・開発に結び付ける」という手法が私の武器です。
18年間ストリートトレンドを研究し、デザイナー・ディレクターとしてやってきました。
今年秋頃から国内案件に復帰して、予想以上に早く自分の居場所を再発見できたと思っています。
リアル空間での草の根情報は、やはり貴重で、企業内で仕組み化することが難しい。
そして「ストリートからイノベーションの芽を拾い上げる」の意味を本当に理解して頂ける方は極めて少なく、私が実証せねばならないということ。

補足:
最近、海外案件(私の場合は中国)は新たな局面に入っていると思います。
中国アパレル企業のオーナーや経営層の幾人かの意識が以前よりも強く変わってきた気がします。
具体的なことは書けませんが、日本・中国とも業界の歴史的転換点に在るのだと理解しています。
日本の転換点については北村先生の主張を支持します。(14/12/14 「服が売れない」)




まとめ:
「激動する環境の中の小さな光」。
今 私の心中を一言で言い表したもので、上記1.2.を受けた私の「これから」を表す言葉であります。
今後10年の見立て:小売り業のEC化率20%・28兆円前後の規模になる。と言われる環境下で、己の仕事の仕方はどうなっているのか?
「ストリートからイノベーションの芽を拾い上げる技術」は、その問いに対する私なりの答えでもあります。

本年もお世話になりました ありがとうございます。
2015年もよろしくお願い申し上げます。
2014.12.29

2014年12月17日水曜日

マフラートレンド【メモ】

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マフラートレンド【メモ】
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[レディス]東京・トレンドチェック
期間:2014年12月06日(土)
気温:8度 曇り 14:00~15:00
対象:アーリーマジョリティ



(・∀・)ノ゛
マフラー姿が多くそこそこの存在感があったものですから、
ちょっと気になって傾向を簡単にチェックしてみました。
今回は商品ライフサイクル曲線上で評価するのでは無く単にメモとしておきます。
今シーズンはタートルネック復活に象徴される様に、
ネックにボリューム・アクセントを持たせたシルエットがトレンドであります。
よってマフラーも”ボリューム感”が重要であり
”着こなし方で作られるボリュームネック”という役割がマフラーには有るんだと思います。


タイプ分類:
1.【ローゲージニットスヌード】オフタートルのイメージ。無地リブ。
2.【織りor経編マフラー】エッジに房が編み続いたタイプ・無地とチェック柄
3.【ファー】ラビット・ラクーン・フェイクファー、レトロガーリー、モード。
4.【ジャカード柄】エスニック・プリミティブ系の大柄で確認。

次回は母数を増やして分析してみようと思います。

2014年12月16日火曜日

タートルセーター【拡大】

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タートルセーター【拡大】
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[メンズ]東京・トレンドチェック
期間:2014年12月06日(土)
気温:8度 曇り 14:00~15:00
対象:アーリーマジョリティ周辺



(・∀・)ノ゛
2014冬のニットトレンドNo.1はタートルセーター。
商品ライフサイクル曲線で言うと【登場】から一気に【拡大】路線に入った感があります。
まだまだ拡大路線上にあり、2015年も継続することでしょう。
秋のハイゲージから冬のローゲージまで長い期間で見られました。
また部門別に分けるとニットのみならず、カットソーにもタートル(衿は見られます。

この現象から連想することが2つ。
1、シャツの不振
2、エイジレス
1は言葉通りでシャツの上にタートルを着ると首廻りがきつい。
シャツメーカーはオーバーシャツ化を目指すことになり、キルティングシャツ(ダウンシャツ)がトレンドアイテムとして浮上しています。
が、核心と突いたものでは無く単に現象にシンクロしたものであります。
2、はベーシック商品で商売する企業にとって、タートルネックセーターは資源の集中先になります。

商品を中心に置いて、価格は?品質は?サイズ感は?カラーは?着こなし方は?訴求方法は?などとひとつひとつ項目をクリアにしてゆく作業が重要になると思います。

2014年12月10日水曜日

ドミナントカラーコーディネート【登場】

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ドミナントカラーコーディネート【登場】
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[レディス・メンズ]東京・トレンドチェック
期間:2014年12月26日(土)
気温:8度 曇り 14:00~15:00
対象:アーリーマジョリティ



(・∀・)ノ゛
2014年のカラートレンドは何色だったでしょう?それぞれ意見が分かれるところです。
グリーンやワインレッド等アクセントカラーの類を除外した所で言うと、
ブラックを軸とした”モノトーン”のパレットが第一。
そしてライトブラウンを軸とした”ベージュ~ブラウン”のパレットが第二に来ると思います。
ここで言うアクセントカラーの定義は、街頭調査におけるカラー出現率10%以下の色をさします。
出現率が高いと思われているブラックでもせいぜい30%台であります。(時と場所によって差があり)

さて今回取り上げるテーマは「ドミナントカラー配色」。 ある色相で統一された多色配色のことを指します。
とくにベージュ~キャメル~ブラウンのグラデーションとオレンジ~ワインのパレットの融合が新しく映ります。

2014年12月9日火曜日

ダークカラールック【登場】

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ダークカラールック【登場】
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[メンズ]東京・トレンドチェック
期間:2014年12月26日(土)
気温:8度 曇り 14:00~15:00
対象:アーリーマジョリティ周辺





(・∀・)ノ゛
カラートレンドのひとつ「ダークカラー」をスタイルに落としたらどうなるか?
その一つの解となるのが今回採り上げる写真であります。
アウトドアー(ハンティング)、ミリタリーを、シルエットやテイストミックスの妙で新しく見せるというベーシックな手法だと思います。

カラー軸でありますのでまず色に注目しますと、
”グリーンの拡大・進化”という方向性を挙げることができます。
これは「2014年の秋冬トレンドカラーが、2015年以降はどうなるのか?」
という商売気のある問いに対し、方向づけを行う事とイコールであります。
さて御託はこの位にしてグリーンの方向性ですね。

1部分を述べさせて頂くと、
まず色相環を置き、「グリーン」を中央に据えて
左側に「セージ」。右側に「カーキ」が配置されます。
2013年は「セージ」寄りのシーズンで、グリーンに青味をプラスした色が新しく見えました。
2014年は「カーキ」よりのシーズンで、グリーンに黄味をプラスした色が新しく見えました。
そして2015年はその上に”ダークトーン”の波が覆い被さります。

新しい色と連動するトレンドテーマがあり、
新しい色を象徴するルック、アイテムがそこにあるはずです。